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虜人日記

 投稿者:不繋舟  投稿日:2014年 4月21日(月)10時57分59秒
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  小松真一「虜人日記」(昭和56年・筑摩書房)を6年ぶりに再度読み終えた。著者は燃料用アルコール製造のために化学者の軍属として昭和19年3月にフィリッピンに渡り、20年9月からの捕虜生活を経て21年12月に帰国するまでに書かれた克明な日記と雑感を、著者の死去10年後に遺族が出版されたものである。

この頃の現地は、米軍の圧倒的な攻勢によって日本軍の武器は兵士2000人に70丁の三八銃(明治38年式)のみというような有様でただ逃げ回ることのみであり、兵士は戦闘で死ぬよりも一方的な爆撃と疲労と飢えと病気と寄生虫で死ぬ者の方が多く、靴の革まで食べた後は友軍の死体ばかりか友軍を殺してその肉を食うということは珍しくもなかったという状況にあったとある。

そのような中の現場において、このような300頁に亘る記録を今に残すことがいかに困難なことかは想像に難くない。絶望的な状況の中にあって冷静・的確・科学的な視点、紙や筆記具の確保の苦労はもちろん、骨壺の底に隠してようやく持ち帰ってこれた様子などただ驚く他はない。

日本の敗因21箇条の分析は、あの戦争の敗因のみでなく、わが国の陥りやすい欠点として今日においてこそ重要な指摘をされていると考える。捕虜収容所内における日本人による日本人への暴力の横行や、戦闘において優れた力量を有し部下兵士のことを真に思う将官は1000人に1人だったという記述は何を物語るのだろうか。

あの戦争については既に多くが語られ書かれているけれども、その中でも日本文化を知り、人間の特に日本人の実相を知るなどいろいろな意味合いから、今の日本人それも若い方々に是非読んでいただきたい一冊である。もっとも、なかなか入手し難い本ではあるけれども。



 
 
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